インドア派Around40ゲイの日記

アラフォーゲイが日々のことや過去のことを書きなぐるブログ

彼と会ってきた~いろいろ考えた

実はこのGWの1日「少しずつ動き出した-1 - インドア派Around40ゲイの日記少しずつ動き出した-2 - インドア派Around40ゲイの日記」で書いた、長い付き合いとなっている彼に会ってきました。会うのは○年ぶり(自分たちでもよくわからなかった…)となります。

 

○日に会えない?と連絡をしてから返事があるまでに4日あったんです。。。もうこれは断られるな…と思ってたところのOKの返事でした。OKとわかってから数日、何だろう、緊張しつつも会えることがすごくうれしくって「お前は初デート前の女子中高生かよ?」みたいな気分でした。今回もし断られたら、もう一生会うことはないんじゃないか…と思っていたので、単純に会えることがうれしかったんですよね。

 

新幹線に乗って彼の地元近くの某駅へ。時間通りに迎えに来てくれました。お互い年は取ったけど、そんなに変わった印象も受けなくって、何だか○年ぶりという気がしませんでした。彼もこの何年間かで少し大きな病気をして手術なんかをしていたから、元気な彼の姿を確認できたのが何よりもうれしかった、恥ずかしくて伝えられなかったけど。

普通に話はしつつも、何だろう、いろんなことが頭の中を駆け巡っているような感じで、帰るころには彼の運転する車の助手席に座りながら、油断したら涙が出てきそうなのをこらえていました。

 

で、意を決して聞いてみました、「今、好きな人っているの?」。この質問をした時点でそれは僕ではないということを前提で聞いています。(車の中でよかった、顔を見ずに聞けたから。)

「難しいね、結婚もしたいなって思ってるし。」これが彼の回答でした。僕は、彼がたとえすでに結婚して子供がいたとしても驚きはしませんでした。でも、最初の答えがこれだったから、そのあと「好きな(付き合ってる)男性はいるの?」っていう話はできずに終わりました。でも、なんとなくそれはいないんじゃないかな、という気がしています。

 

なんで、結婚して子供がいたとしても驚かないか、それは、昔から彼の住むところと僕の考えとの「地域差」のようなものをしばしば感じていたからです。

彼の住むところはいわゆる地方都市で、市としての人口はある程度あるところですが、それは平成の大合併と言われた市町村合併も少なからず影響しています。市としては大きくなっても、結局各個人や家庭の生活はそれまでとことさら変わることはないですよね。

彼の住むところは、言い方は悪いかもしれませんが一言でいえば「(都市圏ではない)田舎」となります。話を聞くたび、地縁や血縁をすごく大事というか重視しているというか…を知り合った当初から感じでいました。それは、意識的なものではなく当たり前のものとしてそうしているんですよね。

たとえば、毎年毎年地域のお祭りの準備にものすごいエネルギーを使っています。普通の会社員としての仕事とは別に、もう一つ仕事を掛け持ちしているようなイメージです。お祭りを主宰する側で、お祭りが近くなると仕事を休むこともあるほどです。僕はお祭りといえば「綿あめに金魚すくい、楽しい~」みたいな、お客さんとしてのイメージしかありませんでした。彼にとっては、もはや人生の一部のようなものです(と少なくとも僕には思えました。)。半年から1年ほどかけて準備をし、終わったらすぐ翌年のお祭りの準備に…ただただ「大変だね、おつかれさま、がんばってね」と声をかけることだけを毎年繰り返ししていたと思います。

当然、地域の人たちの結束は固くなるだろうなと容易に想像ができます。それはつまり、(実際その彼から聞いたこともありますが)よそ者に対しては厳しい社会のようです。結婚相手がたまたまここの地域の人で、奥さんは都会出身で…というカップルの奥さんはいろいろと大変なんだろうなと、会ったこともない人に同情してしまいます。

彼の生まれ育ったところでは「男が男と付き合う」ということが周囲に知られたら、きっと大変なんだろうなと思います。自分だけではなく家族も何か言われるかもしれません。東京出身で、地域の○○といったことにあまり縁がなく暮らしてきた僕にとっては、想像するだけで窮屈なところです。

彼は親からは「早く結婚してほしい」と言われているようです(彼は40代半ばくらい)。そりゃあ言われるでしょう。彼自身、子どもも欲しいと思っているそうです。「僕:(結婚しようと考えている)相手はいるの?」「彼:何となくいるかな…」。「セックスは平気なの?」とは聞けませんでしたが、きっと大丈夫なんでしょう。彼もここ数年で大きな病気したりして、いろいろ考えたりすることはあるのでしょうが、いつまでもだらだらとしていたらその彼女がかわいそうじゃないかな、なんて彼女の方に同情してしまう僕はお人よしでしょうか?

「僕:孫ができたらご両親は喜ぶんじゃない?(←もう完全に第三者目線で言っています。)」「彼:そりゃあ喜ぶと思うよ。内孫になるし。」

正直「内孫」という言葉が出てきたことに非常に驚きました。嫁姑問題とは縁がない僕ですが、今もまだそんな時代なんだな…と。このブログを目にしてくださっている若い方には「内孫?何それ?」って方もいらっしゃるかもしれませんが、Google先生にお聞きください。ここでやはり「血縁」というようなものを感じずにはいられませんでした。

結婚して奥さんや子どもと一緒に暮らす、それで、家族でその地域で暮らしてお祭りを楽しみ、家族旅行なんかをして子どもの成長を見守る…、それが彼にとっての幸せなんだろうなぁと今日改めて考えました。

もっと若いころ、僕がもし彼の地元近くの比較的都市部に引っ越しをしたとしていても、うまくはいってなかっただろうなと思います。むしろ、距離があったからこそ今までの付き合いになったのだなと感じました。

 

「田舎出身のゲイは大変」…話に聞くことはありました。彼との出会いと付き合いを通じ、僕はその当事者ではないけれども、それを感じさせられました。

 

「会えて嬉しかった」「近いうちにまた会いたい」なんていう彼からのメールを読み、お世辞でもうれしいけど、僕の心はまた揺さぶられます。会った後は必ず情緒不安定になります。この土日で気を取り直さないと。彼には本当に健康で幸せになってほしいです。僕は僕の幸せを見つけに行かなければならないですね。

 

頭に思い浮かんできたのがこの2曲↓。

 

lost in you (2000) / 林原めぐみ

 ♪ 私のいない毎日をあなたはどう過ごしてきたの

 ♪ もしもおたがい出会わずに違う道を選んでいたら

    それでも巡る時のなかあなたは私を見つけるでしょうか


Megumi Hayashibara - lost in you

 

 

世界が終るまでは… (1994) / WANDS


4th Al #3 PV