インドア派Around40ゲイの日記

アラフォーゲイが日々のことや過去のことを書きなぐるブログ

隣の家族は青く見えるを見た~第8話まで

※5000字越えの長い記事になってしまいました。。。お時間あるときにどうぞ~。

前回の記事は↓。 

tomo-aro40.hatenablog.jp

 

第8話まで見ました。各家族いろいろなことがあって、全部書いていたら一つの記事ではまとめきれませんが、とりあえず書いてみます。

この前、本の紹介で「旅猫リポート」という本を紹介して「号泣しました」って書いたんですけど、こちらのドラマも号泣まではいきませんが、特に第8話では各家庭それぞれのエピソードを見て涙ぐんでいました。元々涙腺は弱いんですけどね。

===主要登場人物===

  • 五十嵐奈々&五十嵐大器(深田恭子さん&松山ケンイチさん):妊活中
  • 川村亮司&杉崎ちひろ(平山浩之さん&高橋メアリージュンさん):事実婚、子供は持たない
  • 小宮山深雪&小宮山真一郎(真飛聖さん&野間口徹さん):幸せを装う
  • 広瀬渉&青木朔(眞島秀和さん&北村匠海さん):ゲイカップル

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  • 小宮山一家

第5話の冒頭で深雪がインスタのために「本物以上の幸せを、リア充代行サービス ハピネス」なるサービスを利用していたことが明らかになりました。チラシには「SNS映えもバッチリ」と書かれてました。32,000円も払ってましたよ。思わず引いてしまう場面かもしれないですけど、今の時代ありえる話ですよね。僕はインスタグラムはやっていませんが、インスタの「いいね」って、ある種の承認欲求的なものを満たされるのでしょうか。Twitterなんかでも同じですかね。「旦那が失業中なのにそこにお金を使うんかい!?」って多くの人が思ったでしょう。

真一郎は真一郎で、仕事を見つけてきたと思ったらボランティアで勉強を教えるというもの。「やりたいことがようやく見つかった」って言ってましたけど、失業中の今それを言う?っていう気もしました。人生においてやりたいことをする、というのはとっても大事なことでしょうが、実際お子さん二人いるわけで、自分のやりたいことを優先する時期ではなかったでしょうし。

第8話では知り合いの塾に事務兼講師として雇われたようですが、真一郎から深雪に離婚が切り出されます。個人的に、8話まで見た中で深雪に対する見方が一番変わったと思います。深雪も親に悩んだ一人だったようです。奈々とちひろとケーキ作りをしているシーンを見て、こんな一面もあるんだなと思ったりして。お菓子作り教室でも開けば自ら稼げそうでしたし。娘への愛情も嘘ではないし(もうちょっと娘の意見を聞くべきだとは思いましたが)。離婚届を見て泣き崩れる姿に、僕もほろりと来てしまいました。少しのズレから家族が崩壊しかけていますが、いったん修復したら元に戻るのも早そうなそんな気がしました。

深雪がほかの住人たちの悪口を言うシーンで、奈々と大器のことを「アライカップル」って言ってました。まだそこまで浸透したとは言えない用語だと思いますが、「アライって何だろう?」って気になった人が自ら調べてくれることを期待したのかななんて思いました。

副音声を聞きましたら、真飛さん、とっても人柄のよさそうな方でした。元宝塚の方だそうですね。ちなみに「まとび」ではなく「まとぶ」さんだそうですよ。

  • 亮司&ちひろ(+亮太(亮司の息子))

亮司の元妻が亡くなり、息子の亮太が加わります。結局ちひろは出ていかずに3人で暮らすことに。すごく難しい関係性ですよね。長らく一緒に暮らしていなかった息子と父、突然現れた小6の男の子と父の交際相手、そこから亮司とちひろの関係も必然的に変わってくるわけで。

ちひろが子供がいらないという理由は自分が母親から暴力を振るわれていたからのようです。「私みたいな育てられ方をした人間がいい母親になれるわけないから」というセリフが印象的でした。娘を叩こうとした深雪の手を制止して「子どもが思い通りにならないからって手をあげちゃダメ!子供をストレスのはけ口にしないで!」自分がされてきたからわかることですね。

そして、亮太くんとちひろの一悶着が。ちひろは意図せず亮太くんを傷つけてしまったことを必死に謝ります。亮太くんは死んだお母さんにひどいことを言って傷つけてしまったと告白。「苦しかったと思うよ、亮太を残して死ぬの。無念だったと思う。最後の最後まで、亮太のことが心配で心配で仕方なかったと思う。」と伝えます。亮太くんを縛っていたものをちひろがほどいてくれたかのような名シーンでした。ここでも涙ぐんでました。奈々も言ってましたが十分に母親でしたね、ちひろは。

亮太くんと小宮山家の長女の優香ちゃんが同じクラスで仲良くなってきてるんですけど、二人のシーンがほほえましくていいなと思って見てました。特に優香ちゃんの方が背が高いところが。自分の小学生時代をちょっと思い出しました(笑)。

僕はこのドラマを見ていて、自分がゲイということもあるので、もちろんわたるんと朔ちゃんのカップルに共感できるところはたくさんあるのですが、このちひろにも多分に共感できることがあります。もし、自分に子どもがいたとしたら、絶対に自分と同じ子ども時代を味わってほしくないですし、いい親になれる自信は全くありません。それは自分の遺伝子を持っているかどうかは関係なく。

ちひろ役の高橋メアリージュンさんですが、特に8話では表情やせりふの言い回しが篠原涼子さんに見えて仕方がなかったんですけど、同じこと思った人いません?今後注目の女優さんだと思いました。

  • わたるん&朔ちゃん

朔ちゃんは結構印象的なセリフを言いますね。「違う環境で育った人間同士が心を通わせるなんでそもそも無理なことしてるんだよ。」「恋愛関係が続くこと自体奇跡」「面倒くさいことや些細なことを乗り越えて、それでもこの人って思えた人たちだけが、奇跡の山恋愛を登頂できるんだよ」っていうような長ゼリフとか。

わたるんが独立して家で仕事をするようになって、少しでも役に立とうとする朔ちゃん、健気だなぁと。「朔は今のままで十分」⇒「俺はペットじゃないしヒモになるつもりもない」、この流れって年の差がちょっとあるカップルだとある話なんじゃないかなぁと思います。朔ちゃんみたいにはっきり言えるかは別として。社会人+学生のカップルで結構年の差があったりすると、ぜ~んぶお金を出してくれたりして、そのことがすごく申し訳なく思えて、けど「気にしなくていいよ」って言われて。。ちょっと一昔前のことを思い出しましたよ。朔ちゃんの「いつかわたるんと対等に付き合いたいって思ってるから…」みたいなセリフがありましたが、「対等な付き合い」って何なんでしょうね。すべてを50:50にすることではないでしょうしね。

朔は渉の前の職場の同僚である長谷部さんという女子(橋本マナミさん)から、興信所か何かの調査結果を突き付けられて「広瀬くんの家に転がり込んだ理由も話した?広瀬くんにあなたはふさわしくない!」っていうようなことを言われるシーンがあって(確か第5話)、「えっ?何?何か裏の事情があるの?」って思って見てたら、第7話で「そりゃあ、最初はバイトもクビになって、家賃払えなくなって、どうしようもなくなって転がり込んだけど…」というくだりがあって、「もったいぶっていた理由がもしかしてこれ?」ってこけそうになったのは僕だけではないはずです。それを知ったところで愛が揺らぐわたるんではないでしょう。

第8話までのなかで、2つのカミングアウトがありました。1つはわたるんがお母さん(田島令子さん)に対してゲイだということを予定外にしたことです(第7話)。お母さんは受け入れられずに出ていきます。渉は「自分や自分の好きな人を否定されることが、こんなにも悲しいことだなんて、いまのいままで知らなかったよ。カミングアウトしてよかった。」って言ってましたが、朔は手放しでは喜べません。それが原因で、お母さんとの縁が切れてしまったら、朔は自分に責任を感じずにはいられないでしょう。ここの場面もいろいろ考えてしまって、涙が出てしまいました。

朔ちゃんが高卒認定試験のために内緒で勉強していたところ、受験日当日までそれに気づかないふりをしてお守りをプレゼントして、合格祈願のお参りに行くわたるん、朝ごはんにはかつ丼を用意して。ここもまた泣いちゃいました(第8話)。勉強を小宮山父の無料ボランティアのところで中学生と混じって教えてもらってたんですけど、それだけですごいことだと思います。変な恥ずかしさやプライドというか何というか…が出てきて、僕だったらいたたまれなくなってしまうと思います。果たして結果はどうだったのでしょうか…。

ドラマとは関係ないですが、半ズボンシーンの多い朔ちゃんこと北村匠海さんの足がきれいだなぁって思って見てたんです、えぇ、脱毛している僕としては。役作りのためにきれいにしていたらしいと副音声で真飛聖さんがおっしゃってました。皆さん気になっていた方もいたのかもしれないですね。

  • 五十嵐カップル

妊活中の二人。奈々ちゃん、まるでみんなのカウンセラーかのような存在ですね。ある時は、朔ちゃんの不安を聞いて、あるときは小宮山家の下の子どもを預かり、ある時はちひろと深雪を仲直りさせるのに一役買って、またある時は大ちゃんの妹の琴ちゃん(伊藤沙莉さん)が破水したから大急ぎで駆けつけて、出産に立ち会って、落ち込む琴ちゃんに励ましの言葉をかけて…。この二人がいなかったら、もっとどす黒い人間関係になっていたこと間違いなしですね。けれど、自分の不安はあまり表に出さない、出すとしたら夫である大ちゃんくらい(+大ちゃんのお母さんに少しか)。大ちゃんも素敵すぎて、「あぁ抱きしめて!」って感じでした。

奈々は数度の人工授精に失敗し、体外受精をすることとなりました。お金がかかるんですね、妊活って。どこまでやるのか、いつまでするのか、難しい選択ですね。

仕事を急に休んだりしなければならないことで「やる気ないなら辞めてもらっていいんだよ」とかなりきついことを言われます。そこで、奈々は妊活中であることをカミングアウトします。このドラマ、2つ目のカミングアウトです。上司にあたる人の妻も妊活の末に子どもを授かったようで急に協力的になりました。ただ、ほかの職員からはちょっと煙たがられているようです。ちょっとあからさまな気もしましたが、リアルな反応なのかもしれないですね。

「妊活中」って言われてどんな配慮をすればいいのか、やはり知らないとわからないですね。さらに、妊娠した場合は別として、いつが妊活の終わりか周囲にはわからないのもそれを伝える難しさの一つなのかなと。無事に妊娠すれば、その後産休で仕事は休むことになるでしょうから、職場の人には引き続き仕事のカバーをお願いしなければならないし、妊娠できなかった場合「妊活終了」の宣言をあらためてする必要がありますよね。妊活をカミングアウトしても、その後もいろいろと話しにくいことを伝える必要が生じてきます。話しやすい上司の方だったらまだいいですけど、ただでさえ心配事が多い中で、いろいろと精神的ストレスが蓄積されそうです。

そして遂に奈々が妊娠!というところで8話が終わりました。予告を見るとイヤな予感しかしませんが…。受精卵を着床させる手術のシーン、これまでの妊活のシーンが奈々の頭で蘇ってきているのですが、深田恭子さんの表情も相まってここでも涙ぐんでいる僕でした。なぜか、妊活とは全く関係がないのに、自分が手術を受けたときのことを思い出したりして。

大ちゃんのお母さん(高畑淳子さん)がたびたび印象的な、時に涙を誘うようなセリフを言っています。「自分と違う立場の人や違う事情を抱えた人のことも理解して思いやることができたらそりゃあ理想だけど、実際は自分がその立場になってみたり、事情を聞いたりしてみないとわからないことだらけよね。」ってサラって言っていましたが、すごく心にズシンとくるセリフでした。自分のすべてを誰にでも話せるわけではないし、話したところで受け入れてくれるかわからない…。相手のことにしても、直接的にパーソナルなことを聞くことにはためらいを持ってしまうし。でも何も言わずに「察して」っていうのは無理がある話。「言ってくれればいいのに」って言いたくなる時もあるかもしれないけど、言える空気じゃなかったのかもしれないし…。このセリフが第8話の最後の方なんですけど、すごい考えさせられるセリフでした。

そのほかの見どころは、大ちゃんの赤フン姿が何回か見れましたよ。

 

…と、ここまで読んでくたさった方はお気づきかもしれませんが、第8話は各家庭のエピソードに涙ポイントがありまして、結局ほとんど涙ぐみながら見てました。さっき流した涙が止まらないうちに次の涙ポイントが来たりすするもので(笑)。

 

…と書いていたら、ここまでで5000字近くになっていました。このドラマ、本当に考えさせられることが多くって。奈々ちゃんのセリフでもありましたが「知らないから怖い」って言うことは大いにありますね。僕がこのドラマを見ようと思ったきっかけは、自分自身がゲイで、わたるんと朔ちゃんのことが話題になっていて、ハマってらっしゃる方も多数いて…ってことでした。それが、このドラマを見たことで妊活の詳しいことについて知りました。このドラマが、もし妊活だけを取り上げたものだったら見ていなかったと思います。逆に、ほかの家族と比べて、わたるん&朔ちゃんのことばかりが出てきていたら離れていった方もいたでしょう。いろんな層を巻き込んで、現代の家族について考えてもらうことがもし製作者側の狙いの一つなのであれば、個人的にはその狙いは大成功だったと思います。

 

あと2話、ドキドキしながら見ようと思います。長々とお付き合いをありがとうございました。

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↓わたるんの様子を見る二人。やっぱりこの二人のシーンはすごく好きです。

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↓この言い合いのシーンもよかったです。

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