昨日(日付変わっておとといだ)、初めて「朗読劇」というものを見てきました。朗読劇とは、役者さんが舞台上で台本を持って朗読する舞台といったところです。演者はタイトルにも書きました3人の皆様です。元々上川隆也さんは結構好きなタイプで、そこに僕の好きな林原めぐみさんが出られるということでこれは見たいなぁと思っていたところ、このたび関西初上演ということで、去年のうちにチケットを取っていました(あっ、山寺さんも好きですよ)。ちなみに今回僕が見たのは「音楽朗読劇」とのことで、舞台の後方では生演奏が行われていました。
どんな風に進んでいくのかな、と思っていたのですが、ざくっり言うと、3人の方がそれぞれ自分の出番のときに立ち上がるとともにスポットライトが当たり(出番でないときは座っている)マイクに向かい演技をし(読み上げ)、バックでは、ピアノ・バイオリン・チェロ・パーカッションの奏者たちが生で演奏して場面を盛り立てる、というような感じです。もちろんそこに多少の演出が加わりますが、やはり役者さんの技量に出来は大きく左右されるのではないかと思いました。それだけお三人様のパワーに圧倒されたということです。
舞台は19世紀のイギリス…ロンドン塔(詳しくは公式を)。上川さんは2役、林原さんは1つの役ですが、子ども時代と舞台上の現在である大人になったときとを演じ分けています。そして山寺さんは細かなのを含めると全9役!を演じられていました。
僕が座っていたところからですと、双眼鏡を使わなくても上川さんは表情まではっきりと見えました(僕が視力がいいこともあるのですが)。2役を演じられているときに、表情がガラッと変わっていたのがよくわかりました。山寺さん、9役も演じられているので立て続けに違う役が出てくることがあったのですが、瞬時に切り替わり違和感を感じさせないところがさすがでした。なんせ役柄が「人間を操るような声」ということで、まさにぴったりですね。林原さんはちょっと角度的に見にくい位置だったのですが、あえて表情なんかは隠してらっしゃったのかな?とも思いました。大人と子供の声のトーンの切り替えに本当にびっくりさせられました。「鳥肌もの」とはこういうことを言うのね、と思ったりして。舞台が現代なのか、昔の回想なのか、個人的には林原さんの声のトーンがそれを判別させるキーとなっていました。そして声量が皆さんすごいのにもびっくり。
そして、僕がいた位置からですとピアノの方はよく見えましたが、それ以外の楽器の演奏者の方々はパーカッションの方がかろうじて見えるくらいでした。ピアノの方も斎藤龍さんという有名な方で、今回のバンドマスターということで、ピアノを弾きつつ指揮者のような役回りもされていたのがよく見えました。素晴らしい生演奏でした。音楽とお芝居が本当に融合しているのを感じました。
余談ですが、上川隆也さんの声が一瞬別のところで聞いたことがあるような…って思ったんですけど、Twitterで同じことを言っている方がいてわかりました。名探偵コナンの安室透が想起されたようです。
何だか本当にただただすごいものを見ることができたという気持ちです。最後は観客のスタンディングオベーションで終わりました。演技ももちろんですが、最後(カーテンコール)は素の3人の姿も垣間見ることができ、楽しいひと時でした。
ブログの文章で伝えるのはものすごく難しいなと書いていて思ったのですが、少しでも知ってもらえたらと思い記事に上げました。再演されることがあればまた見たいなぁと思います。
個人的に印象に残ったことば:「偏見という名の監獄」