インドア派Around40ゲイの日記

アラフォーゲイが日々のことや過去のことを書きなぐるブログ

本の紹介-6 恩田陸「チョコレートコスモス」~常に自分を演じてるけど…

恩田陸さんの本2回目となります。なぜこの本かという大した理由はなく、Kindleを入手して初めて買ったのがこの本だったので、せっかくだからと思い記事にしてみました(↓参照)。tomo-aro40.hatenablog.jp

 

買って、読み始めて気づきました、この本文庫で買って読んだことがありました…。恩田陸さんの作品が好きで、読んだことないのを選んだつもりだったんですけどね。

まぁ、あんまり覚えていなかったのでせっかくなので全部読みました。おもしろくて後半は一気に読んでしまいました。

チョコレートコスモス (角川文庫)

チョコレートコスモス (角川文庫)

 

芝居の面白さには果てがない。一生かけても味わい尽くせない。華やかなオーラを身にまとい、天才の名をほしいままにする響子。大学で芝居を始めたばかりの華奢で地味な少女、飛鳥。二人の女優が挑んだのは、伝説の映画プロデューサー・芹澤が開く異色のオーディションだった。これは戦いなのだ。知りたい、あの舞台の暗がりの向こうに何があるのかを──。少女たちの才能が、熱となってぶつかりあう! 興奮と感動の演劇ロマン。

「ガラスの仮面」を読んだことがある方はわかるかもしれませんがそのオマージュだそうです。すごいなと思うのが、この本の中での舞台(劇中劇)がいくつか出てくるのですが、本当にそれを見ているように感じさせてくれるんです。劇中劇を文字で表現して物語の中の物語を見せるって、その発想からすごいと思います。演劇の舞台に出たことはないですし、ましてやオーディションを受けたこともないですが、そのドキドキ感を感じながら読んでいました。おもしろくなってくるのは中盤以降だと思います。

これは演劇(舞台)がテーマですが『蜜蜂と遠雷』という作品ではピアノがテーマなようで、そちらもぜひ読んでみたいと思っています。

 

ところで、「演じる」といえば、ゲイとして生きていると常に自分を演じているような気になることがありませんか?もちろん、ゲイでなくても、TPOに合わせた自分というのを知らず知らずのうちに意識せずとも演じているんだと思いますけど、ゲイだと余計に一つ演じなければならない演目が多いというか。学校や職場の自分、友達といるときの自分、家族といるときでさえ自分を演じることってありますよね。じゃあ「自分がゲイであることを知っている人といるときの自分が本当の自分なのか?」と聞かれると、そうとも限らないような気がします。もちろん、セクシャリティを知っている人と話す方が楽なのは確かですけど、そのときはそのときで「ゲイの友人(あるいはゲイであることを知っている友人)といる自分」を演じているような気がするんですよね。「本当の自分」とは何なのか?実に中二病的な問ですが、永遠に答えが出ないような気がしますな。僕は100%の自分を出すことはどんなに好きで信頼できる人に対しても、しないしできないような気がします。だけど、90%くらい出せる人に出逢えれば、それは素敵なことなのかもしれないな…ってずっと前から思っています。

 

Calling (1997) / B'z

ドラマ版「ガラスの仮面」の主題歌でした。月影先生を演じる野際陽子さんが似合いすぎていたのを覚えています。


B'z / Calling